平成22年3月10日付の共同通信社の記事「日航「粉飾決算の疑い」 民主党PTで会計士指摘」を読む。

記事によると、「前政権下の航空行政を検証する民主党参院議員のプロジェクトチームが10日に開いた初会合で、出席した公認会計士から、日本航空による粉飾決算の疑いが指摘された。公認会計士の細野祐二氏は、日航の財務について、航空機を購入した際にメーカーから値引きしてもらった分を利益として計上するなどの不明朗処理があったと説明。「粉飾の疑いがある」と述べた。」とある。

このあたりの処理については新日本有限責任監査法人が監査済みだと思うが、不明朗処理があったとしたら、さらに浮上への道は遠くなりそうだ。

最近いい話がない。

最近開示情報を見ていると、パソコンの盗難・紛失に関するものがぽつぽつと出ているようだ。

■あらた監査法人

「当監査法人職員の業務用パソコンの盗難被害に関するお知らせ」(平成22年1月26日)

出張先からの帰宅途中

■株式会社リソー教育

「子会社における個人情報が記録されたパソコンの盗難に関するお知らせ」(平成22年2月26日)

電車での移動中

■三井情報株式会社

「個人情報を含むノートパソコンの紛失に係わるお詫びとご報告」(平成22年3月9日)

帰宅途中

PCには個人情報やクライアント情報が入っているケースがあり、移動時には絶えずPCが入っている鞄は身につくところに置いているが、開示をみるとこれからも気をつけないといけないなあと実感する。


平成22年3月8日付の日本経済新聞の記事「東証、富士通前社長の辞任理由訂正で調査開始」を読む。

記事によると、「東京証券取引所は8日、富士通が野副州旦前社長の辞任理由を訂正したのを受け、事実関係などの調査を始めたことを明らかにした。意図的に不適切な開示をしたと判断すれば、同社に改善報告書の提出を求める可能性もある。」とある。

当初は「病気療養」と公表、その後「好ましくない風評がある企業の経営者と関係を続けた」と訂正したようだ。


「富士通、野副相談役を解任 社長辞任時の理由変更 」(3月6日)
「富士通、問われるガバナンス 解任の前相談役と対立続く 」(3月7日)

と週末、日経の記事を読んでいたが、こういう日本を代表する企業のひとつが意図的に不適切な開示を行ったていたとしたら、きついものを感じるな。

監査役の条件―8つの新発想でリスクマネジメントを使いこなす』をジュンク堂で購入し、読み始める。

いい本だ。

冒頭にこんな1節がある。

企業不祥事が騒がれるたびに、テレビの記者会見で社長が深々とお辞儀をして「世間」にお詫びをする痛々しい姿を見ることが多くなりました。そのとき疑問に思うのは、社長の職務の執行を監査する監査役は一体何をしていたか、そして記者会見に監査役はなぜ顔を出さないのかということです。

著者は監査役の本当の仕事は何かを問うている。

そして以下の6つの仕事を提案しているようだ。

  • コーポレートガバナンスの確立に役立つこと
  • 取締役の職務を活性化させるような監査をすること
  • リスクの早期発見と早期指摘をすること
  • 適法性監査と妥当性監査のバランスを考えた監査をすること
  • 分析監査と感性監査のバランスを考えた監査をすること
  • 8つの新発想をもち新しい監査スタイルを確立すること

週末読み進めていこうと思う。

平成22年3月4日付の日本経済新聞の記事「証券監視委、日本IBMを強制調査 ニイウスコー粉飾事件 」を読む。

記事には、「システム開発会社、ニイウスコー(東京、民事再生手続き中)の粉飾決算事件で、証券取引等監視委員会は4日、関係先として取引先の日本IBM本社(東京・中央)を強制調査した。架空売り上げを計上した取引の一部に日本IBMもかかわっていたとみられ、押収資料を分析するなどして複雑な取引の解明を進める。 」とある。

以前の投稿記事『ニイウスコー社の循環取引、元会長が指示か』でも取り上げた件は、究明に向かって進捗しているようだ。

平成22年3月3日付の山水電気株式会社の開示情報「平成21年12月期計算書類に対する監査意見不表明に関するお知らせ」をみる。

記事によると、「平成21年12月期の計算書類およびその附属明細書並びに連結計算書類につきまして、会計監査人より会社法第436条第2項第1号および会社法第444条第4項の規定に基づく監査について、監査意見を表明しない旨の監査報告を受領いたしました」とある。

会計監査人は、継続企業の前提である支払期日の過ぎた債務の支払と事業規模拡大の施策の実現の可否について、当該監査時点では適正な監査意見を表明するための合理的な基礎を得ることができないと判断したことによる監査意見の不表明のようだ。

景気の悪化に伴い、3月決算会社でも監査意見不表明となる企業が出てくるのだろうか。

平成22年3月2日付けの日本経済新聞の記事「企業の不祥事調査委」を読む。

記事では、不適切な会計処理等が見つかったケースにおいて、問題発覚の経緯を明確に公表する例は少なく、調査方法や開示の対応も企業においてばらつきがあることが指摘されている。

また、メンバー選出にも第三者性を確保していない構成になっている事例も多く、課題が残ると指摘されている。

知合いの会計士も調査委員会のメンバーとして選出されたことがあり、委員会の構成の問題や作業量をこなす体制面の不備や限界、コスト面の制約等課題を挙げられていた記憶がある。

記事では会社が都合の悪い事実を隠したり公表を拒んだりする例も少ないとあるが、十分な開示が行なわれていないリスクがあるようだ。

久保利弁護士は「調査委の真の依頼者は、経営者ではなく、株主など利害関係者」と話す。報告書の信頼性を高めるには、企業だけでなく調査委員を引き受ける専門家側の意識も変える必要があるだろう。

平成22年2月27日付の日本経済新聞の記事「「社外委員会」推薦リスト作成」を読む。

記事によると、「日本公認会計士協会近畿会と大阪弁護士会は3月、企業が不祥事の調査などのために設置する社外委員会への推薦者リストを作成する。」とある。

今回推薦リストを作成した意図は、「公認会計士と弁護士は景気低迷で企業向け業務の縮小を余儀なくされている。社外委員会への派遣をビジネス拡大につなげる狙いもある。」というものだ。

不適切な会計処理等で企業が社外委員会を設ける事例が最近多いが、そういう事案がより多くなると見ての試みなのだろうか。

新セグメント会計基準の対応について、いくつかのクライアントから質問を受けることが多くなった。

すっかり新セグメント会計基準対応については過去と思い過ごしてきたが、企業も対応しないといけないデューが近づいてきたことにより、新セグメント対応にむけて、データ移行やシステム的な対応の試行を行っているようだ。

以前の投稿記事『連結決算早期化のための施策』等でも紹介した良書『新セグメント会計基準対応 連結経営管理の実務―予算の立て方から円滑な導入まで』を再読しようと思う。

平成22年2月24日付の佐藤食品工業株式会社の開示情報「株主総会招集許可申立書の送達に対する当社対応について」を読む。

記事によると、「当社は、平成22 年2 月22 日付で、名古屋地方裁判所から、当社の株主である中小企業投資機構株式会社(以下「請求者」といいます。)による当社の株主総会についての招集許可申立書(以下「本申立て」といいます。)の送達を受けましたので、お知らせいたします。本申立てにおける申立ての趣旨は、取締役4 名選任の決議を目的とする株主総会を請求者において招集することを許可するとの裁判を求めるものとなっております。」とある。

会社は、中小企業投資機構の現在の当社株式についての持株比率が4.9%であるのに、過半数の役員受け入れを要望する目的等の確認をおこなっているようだが、回答はもらえていないとある。

そういえばこの会社は以前の投稿記事『追加調査結果のご報告』で取り上げたが、その後の開示情報をみると、「当社元取締役に対する損害賠償請求訴訟の提起にかかる監査役会決議に関するお知らせ」といろいろ出ていたようだ。

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